日本

Thursday 5 November 2009 | |


19日からハンガリーにゆくことに決めました。
Budapestまで。昔のフラットメイトと、語学学校の友だちを訪ねに。

そのうちより今のうち。勢いで航空券もとっちゃった。

息抜きにいいよね。




予備校時代の恩師が、デザインで食っていくなら定年まで会社勤めは厳しい、と言いました。
別の知人が、各地のデザインフェアを見て、これからは自分でやるしかない、と言いました。

何か同じ方向を指しているような言葉たち。
少なくない危機感と、このままではいけないであろうという焦燥感。

時代が変わっていきそうな予感。
そしてそれに少なからず関わる、関わっていこうという意思。

漠然とだけどイギリスへ来てからこころの底辺の方で見え隠れする確かな感情がある。
日本への愛情。と言ったら陳腐だけども、悪いところ、嫌なところ、誇れるところ、すべて含めての生まれ、そして育った日本への貢献を、何か、したいと思っている。日本から出てみれば、日本の優れた点がたくさん実感できるし、それとは逆に、ヨーロッパの暮らしの「こころ」のレベルでの豊かさには負けている、とも思う。その「こころ」のレベルでの豊かさとは具体的にはなんだろう。

例えば、
・芝生の上で平日の昼間なのに(外から見たら一見)自由そうにごろごろしている人たち。
・同じく平日の昼間からパブでビールを飲んでいる(おそらく)オフィスワーカーたち。
・日曜日にバギーを押す父親たち。
・日本ではほっとんど見られない、ファンキーな姿をしたおっちゃんおばちゃんたち。
・とにかく会ったらハロー、目が合ったらハロー+スマイル。
・道端でもスーパーでもマーケットでも見ず知らずでも会話が弾む。
・最先端技術に関する反応が異様にいい。
・ロンドンからたった電車で20分離れた場所でもその電車の間隔が30分おき。
・バスが故障で止まる、ストライキで休み、電車も工事で休み、でもそんなの当たり前。
・おじいちゃんおばあちゃんが、手をつないでゆっくり歩いてるとこ。
・カメラを向けても嫌がらない。むしろ即座にポーズ。
・帰宅ラッシュが18時~19時。
・車は8割方マニュアル車。
・どうやって生計を立てているかまるで見当のつかない店やレストラン。


なんかずれてきたようなきてないような・・・まだまだ出てきそうだけど。今日はこのくらい。とにかく、本当に一言で言えば「無理がない」のです。自然体、ではないけど。なんていうのか、できないことはできない、とある意味開き直ったような、とでもいうのか・・・無理してつなぎ合わせるようなことをしていない感じかな。それはそれで問題だったりもするのだけれど。

それでも日本は確実に世界に誇れる技術を持っているし、文化もある。日本にいる日本人が、日本を誇れるようになるといいのにな。わたしは比較対象が欲しくてこの国に来た。でも日本を出ない日本人はたくさんいる。良い悪いの問題じゃない。日本にいながらにして他の様々な国、人々の情報が入るこの時代に、自国のモノだけに興味を注げることの方が変。日本は終わっている、そういう風に実際に口にする人が出てきているのも事実。ただ、だからこそわたしは、日本をあきらめたくない。終わっているのは日本という国ではなく、そう思う心だと思うから。

家族は努力。そう信じていると言いました。
日本を大きい家族だととらえれば、それもまた努力によって変えられると思うのです。

ただまだ、物事を俯瞰しているに過ぎないのかもしれないね。
見えてないものは見えるときが来るまで、見えてないものなのだから。

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